2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『ラジ&ピース』絲山秋子

全くもう、舞城作品のすぐ側に掲載されてたから読んだだけなのに・・・・・・。これは2008年発表の文芸作品のなかで最高傑作だろう。って2008年発表の作品の1/10も読んじゃいないのだが。 とりあえず『群像』7月号買うべし。発売日を20日も過ぎて言うのは何なのだ…

『群像』 2008.7 読切作品その2

この季節になるとつい食欲が減退気味になって冷やうどんだの素麺だのを作ることが多くなりますが、ラーメンでもスパゲティでも太い麺を求めてしまう私は、素麺は滅多に食しません。 で、うどんばかり食べる事になるのですが、保存が楽な乾麺しか買いません。…

『イキルキス』舞城王太郎

舞城王太郎は新年号に載った作品がけっこうツボだったのでこれを一番最初に読むことに。 基本的に、全くクセのないという意味でとてもクセのある作品である。文章は読みやすく物語の展開も非常に分かりやすい。最後の方になってまるでそれがこの作品のテーマ…

『群像』 2008.7 読切作品

この季節になると悩むのが電車の冷房です。私は冷房に弱くて、真夏のクルマでも渋滞でなければ窓全開にして走ったりするのですが、電車は逃げ場がありません。 背広やジャケットを着ていても耐えられないときがあるのに、ふと横を見ると、タンクトップ着てい…

『無頭鰯』横田創

岡崎氏に続いて掲載されていたというそれだけの理由で読み始めたのだが、内容は、以前すばるでかなり退屈な思いをさせていただいた横田氏の作品と記憶の上ではほとんど変わらない女子高生の自分語り。 この辺でもう読むの止めようかと思ったくらいのところで…

『ctの深い川の町』岡崎祥久

なんとなく読んだことある作家だなあと思って自分の日記を検索したら読んでいた。しかしその内容を読み返してもどういう内容だったか全く思い出せない。ちなみに評価は[普通]で文句のほうが多い。 しかし今作は面白い。とくに奇をてらってない所にまず好感が…

『群像』 2008.6 読切作品

よくアフリカが未だに政治的に安定しないのは、先進国が恣意的に国境を作って支配したからだ、というふうに言われますが、この問題は難しいですね。NHK-BSでアフリカのドキュメンタリーを見ていたのですが、せっかく白人支配を逃れたのに白人を追い出したら…

『子守唄しか聞こえない』松尾依子

なんか群像新人賞も、新潮新人賞のように、新人賞を決めるというより今回の応募作品のなかでの相対的トップを決めるみたいになってるなあ、というのがまず読み終わった感想。 一言でいえば、ケータイ小説+純文学÷2という感じか。ケータイといえばメールを…

『群像』 2008.6 群像新人賞

貧乏なので物価高の話題ばかりが口を突きますが、まるで主婦みたいですね。 でもわずか3、4ヶ月前まで1キロ248円で売られていたPB(プライベートブランド)のスパゲティが458円になってると驚きたくもなりますよ。PBのくせにオーマイより高いじゃん!…

『巣の人』朝比奈あすか

それほど期待しているわけではないが一応すばるを買ったのはこの人の名前があったからでもあった。 で結果、ここまで書ける人なんだ、と驚いた。今までの朝比奈作品はむしろ等身大の女性−自らと同年代(+アルファ)が主人公だったのだが、今回は初老の主婦…

『すばる』2008.6 読切作品その2

ガソリンが170円に乗ってから、なんか目に見えて渋滞が緩和されたように感じてるのですが、これは私の錯覚でしょうか? 首都圏以外ではどうなんでしょう。

『いわゆるこの方程式に関するそれらの性質について』円城塔

松井作品のあとに掲載されていて少し時間があったからというただそれだけの理由で目を通してみたものの、前置きの長さに呆れ、途中で読むのを止める。時間の無駄だこれは。よって評価不能。 私に一言でこの作家を表現させてもらえば「ひとりよがり」。なかな…

『聖地、のようなもの』松井雪子

鹿島田真希を筆頭として、私の読めなさに起因する作家評価のひっくり返りは結構あったのだけど、松井雪子、うーむこの作品は・・・悪いほうにひっくり帰りそう。 必ずしも底が浅いというほどでもなく、例えば、会社から家に帰ろうと思えば帰れるのに帰らなかっ…

『すばる』2008.6 読切作品

せっかく先月『すばる』買ったのに、家の者に買ってあげたWiiに夢中化して今ごろ読んでます。 秋葉原で悲惨な事件があって歩行者天国がしばらく無くなりそうという記事を見ました。 むかし原宿で歩行者天国がなくなったときは、明治通りの渋滞に辟易して…

『楽観的な方のケース』岡田利規

今までこのブログでは(オトコの)演劇屋の書いた小説に好意的な評価をしてこなかったのだが、この小説も例外たりえなかった。まったく起伏のない日常の描写に終始である。 心理描写でそこそこ深いところを突いているのかなあというのが、今までの演劇畑の人…

『新潮』 2008.6 大江賞作家の読切

どうせ同じ小麦粉だからとパスタの麺とキャベツを使って焼きそばを作ったら、何か違和感があって、食えなくはないのだけどあまり美味しくありませんでした。 きっとマルちゃんのブヨブヨした麺に舌が慣れてしまってるのでしょう。

『星のしるし』柴崎友香

つまらないつまらない言いながら柴崎友香作品は3作目。基本的な作風はまったく変化はないのだが、これまでの作品では一番読めたほうか。受け手の私自身が変化してしまってる面もあるのかもしれないが。 変化が無いというのは、同年代の男女が平気でトモダチ…

『文學界』 2008.6 読みきり

昨今の円高のおかげで輸入肉は値段が上がらないで済んでやれやれだったのに、いつのまにかアイスが、エスキモーのモウが値上がりしてます。しかも20%も。 缶コーヒーぜったい止めます。