2007-06-20から1日間の記事一覧

保坂和志の文章

最初の1ページで読む気を無くす。 なんなんだろう、それは私の中では同じ意味なのではないかという予想がある、って。その予想はどこにあるんだ、誰かが保坂の心の中を予想しているのか?そうでないんなら、私の中では同じ意味となっている、って単純に書き…

福田和也の評論

たいして根拠のない断定と、中途半端な形容詞でだらだら書いてるだけとしか思えない。 なんなんだろう、無責任だからこそ物事を進ませることができる、というのは。酒の席で子供をいいわけになんか、そりゃしないだろうし、劣情を前面に出すのだって、倫理的…

『カデナ』池澤夏樹

先月号のは感想アップしていなかったけど、普通に、まあ面白く読める。 ただ、今の段階で、次の号をいち早く読みたいな、とまでは行ってはいない。 先月号で、アメリカ軍の極東地域の基地内でのある恋愛の話だけでなく、そこに隠されたスパイ行為みたいな話…

『神器―浪漫的な航海の記録』奥泉光

今月号はちょっと話が停滞気味ではある。 ほとんどが老艦長の独白で占められているのだが、この艦長の過去にたいしてあまり興味を感じない人にとっては、今月はつなぎの月という感じか。 明治建国以降、日本という国の中心にはつねに軍というものがあって、…

『太陽を曳く馬』高村薫

過去の殺人事件をめぐるもろもろの話から、旧字体による絵画論までいきついて、やっとこさ今の話になってきたのだが、なんなんだろう、この事務局長の「語り」の面白さは。 彼のその怪しさ、底の知れなさを、地の文で安易に形容詞を使って表現してしまってい…

『決壊』平野啓一郎

まったく目が離せない。 いつもこの作品についてふれる度に同じ事書いているような気がするけれど、新潮買ってきて、一番にこれを読んで、これを読んでいる間はもう没頭である。で、読み終わってやっと、今月は他にどんな人がどんな事書いてるのかなあ、と他…

『新潮』 2007.7 連載作品など

『新潮』は、さいきんすっかり連載作品、しかも小説のそれしか楽しみがなくなってるんですが、近くの本屋で入荷数のいちばん多い文芸誌は新潮なんですよね。 なんで? 出版界・書店界のことは疎いもんでよく分かりません。しかもなんか、いちばん薄いし。 連…