2012-09-09から1日間の記事一覧

『正直な子ども』山崎ナオコーラ

小学生モノ。ナオコーラ読んで面白かったというと相当昔になってしまったりするのだが、これは読んで単純に受け取れて単純に面白い。この作家は、へんに「深い」ものを書こうとするとイマイチだったりするから、こういうのが・・・・・・、とつい言いたくなるが、…

『骨』井上荒野

男子中学生もの。上記ほど予想内ではないが、幼馴染の関係が年齢と共にあっけなく変質したり、理不尽な暴力をふるったほうがあとで心理的に守勢にたたされてしまうというのは、物語としてありがちで、ではありがちではない所はというと、コンビニ解雇された…

『小太郎の義憤』玄侑宗久

父親を震災で失った母子を描いたヒューマンな震災もの。と書いて連想できるものがそのまんま載っているだけなので、まだ読んでいない人も読む必要はない。

『電気作家(前編)』荻野アンナ

前編で感想書くのはあれだが、後編についていつ書けるか分からんので、というか前編ですでに傑作なので書かざるをえない。くしくも笙野頼子と前後することになったが、同じように通例より大分ヒネった私小説ともいえる両作品をくらべ、言語力というか訳の分…

『猫キャンパス荒神』笙野頼子

はっきり言ってこの訳の分からなさは圧倒的だ。台所神だか何だか知らんが、学が浅いのでどこまで実際にある神話をベースにしているのかさっぱり分からんが、その神さまが自らのもとに来ることになった由来が、誰々神から誰々神が生まれ、あそこに派遣されて…

『すばる』 2012.4 読切作品

チキンクリスプ、二週間で飽きました。 先日の話の続きですが、産業界あげて再生可能エネルギーの開発に取り組めば、それが新たな成長分野となって景気も浮揚する、みたいな言い方もされますが、それに対して、イイ話ばっかりして大衆をダマそうとしてない?…