2012-05-30から1日間の記事一覧

新連載『めぐり糸』青山七恵

現代の話しか読んだことがなかったが、なんと今度は、終戦後暫くした頃、花街の料亭で芸者さんたちに囲まれて育った少女の話だった。少し驚いた。引き出しからものがなくなると書かなく(書けなく?)なる人と違って、いまさらながら「作家」なんだな、と思…

『3・11と夏目漱石』小森陽一

反原発はときとしてポルポト、って何度かこのブログに書いた気がするのだが、その典型的な例がこちらです。 としか私には読み取れなかったんだが、読めてないんだろうか。利便さを捨て赤裸々な人間が赤裸々な結びつきがどうのこうのと書いてあるようなんだが…

『虹色ノート』木下古栗

物語の入りとラストは最高に面白いんだけどな。サクっと纏めると虹色の糞をする男の話だ。青い食べ物食うと青い糞をする。黄色い食べ物を食うと・・・・・・あーあ。 群像の鼎談の担当者は「Tシャツ」だけじゃなくてこちらも取り上げて是非参加者のコメントを読み…

『フラミンゴの村』澤西祐典

この小説には主に描かれる人物とはべつに俯瞰的な語り手がいて、「わたしが読者諸君にこれから披露する話は〜」みたいに入っていくのだが、なんかいかにも19世紀、20世紀初頭の近代小説臭がするものの、非常にそつがなく読みやすく、それはよかったのだ…

『すばる』 2011.11 すばる文学賞ほか読切作品など

昔から立ちくらみをよく起こしていたのですが、さいきん立ったままくらむときがあります。 なんかハシシタ人気に恐れをなして、自民党も解散したい気持ちが薄らいできたのか、選挙しばらくなさそうですね。 といってもいままで選挙にいったことは一回しかな…