新連載『めぐり糸』青山七恵

現代の話しか読んだことがなかったが、なんと今度は、終戦後暫くした頃、花街の料亭で芸者さんたちに囲まれて育った少女の話だった。少し驚いた。引き出しからものがなくなると書かなく(書けなく?)なる人と違って、いまさらながら「作家」なんだな、と思って、ついこれが書けるんなら、今後あれもこれも、とか思ってしまう。正直この作品の芸者だとか踊り、飲み屋とか、それほど私にとっては興味があるような世界ではないのだが、それでどこまで引っ張ってってくれるのか注目。