2010-02-28から1日間の記事一覧

『創作合評』平田+佐川+田中

佐川光晴の小説評が人物評になっているのに、われながら引いてしまう。これでは倫理的に許せないような人物を主人公にした小説は小説としてもダメだという事になってしうまうので、「それ小説論じゃなくて人生論でしょ」とつっこみを入れる田中和生は正しい…

『内なる他者の言葉』永岡杜人

この月の評論4編のなかで、唯一「わりと理解できたかな?」と思えたのがこれ。従って他の評論にはあまり言及しないでおきたいのだが、一言言うなら、古谷さんの評論、長すぎて、しかも読めば読むほど評論対象の柴崎作品が魅力的に思えなくなってくるという…

『夢枕に獏が・・・・・・』木下古栗

この人はどん欲な人だ。タイトルでまず笑ってしまう。どんなバイオレンス劇が始まるんだろうかと。だって本読む人がこのタイトル見たらある作家を連想せずにはいられないし。 そして一行目からして滅茶苦茶だ。エロ本を常食ってどういう発想なんだよ。 そし…

『クロスロード』朝比奈あすか

対照的な人生を生きる二人の20代女性の、今とそれまでを丁寧に描いた作品。それぞれを交互に描き、終盤でクロスするのだが、まさしくクロスするだけで、並行に歩く事はない。つまり、出会って何かが発生するような作り物めいたわかりやすい物語など発生し…

『群像』 2010.2 読切作品ほか

さいきん死ぬ夢を良く見るようになりました。昨晩も見ました。 他人の夢の話なんか退屈だとか以前ここに書きましたが、ここはそんなに大勢見るわけでも金を取っているわけでもないので許して頂くとして、面白いのは、以前ごくたまに死ぬ夢を見たときは、すご…