『群像』 2010.2 読切作品ほか

さいきん死ぬ夢を良く見るようになりました。昨晩も見ました。
他人の夢の話なんか退屈だとか以前ここに書きましたが、ここはそんなに大勢見るわけでも金を取っているわけでもないので許して頂くとして、面白いのは、以前ごくたまに死ぬ夢を見たときは、すごく恐怖感が、それこそ命取られる寸前というか瞬間まであったのに、最近は、早々に諦めていたりするのです。「ああ、やっぱ自分も死んじゃうのか、自分だけは例外かとどこかで思っていたけど、やっぱそんな事は無いみたいだな。これで全て無か。そんなもんか。」という感じ。なんか高い建物の中にいて、何かでかいものが衝突してくる、そんな死に方だったんですけど、その一瞬の間に、そんなふうに感じていました。
で今回もうひとつ興味深いのは、もちろん自分にとってだけ興味深いだけなのですが、死んだあと、死後の世界も見まして。死後の世界とかいっても、自分が夢の中で勝手に作り上げただけのものなんですけど。それはどういうものかというと、現実と変わらない。つまり死んでも死なず別の現実を生きているのです。一度は諦めたもののなんだ生きてるじゃんという喜びがあって、同時に混乱します。これも「現実」なら、さっきまでのは夢なのか?ここ(死んだあと)にも確かに現実ならではの感触がある。でも現実がこんなもんなら夢と現実になんの違いがあるんだ。
と「現実」の根拠を疑いだしたところで記憶が途切れているのですが、今こうしている現実の根拠も希薄な筈なのに、それほど疑わないのは何でですかね?