2012-02-14から1日間の記事一覧

『プロット・アゲンスト・アメリカ』フィリップ・ロス 柴田元幸 訳

こりゃ面白い。フィリップ・ロスって、アメリカ版私小説のひとだというどっから来たのか分からない思い込みで、殆どすべてが事実に基づいていると思って読んでいて、たしかに連載一回目では一見そのようだが、後日調べたわけでも読みながらリンドバーグで検…

『フラワーズ』松本薫

この作品はエンタ的要素はないので、「すばる」でいいとは思うがそれにしても・・・・・・。図書館から借りた身であまり文句もいえないので、あまりグダグダ書かないが、視点があまりにも少女側に偏りすぎていて、かつこの少女が善人過ぎやしないか。そしてこの主…

『到着ロビー』デビット・ゾペティ

真剣に読んでいられたのは、主人公が思わず急死した旧友のふりをしてしまい、客人として蒲田へ向かうあたりまでだろうか。 蒲田の中小企業についてからは、中国人に扮していたつもりがふとした拍子に日本語を口にしてあわててごまかしたりだのして、楽しく読…

『パトロネ』藤野可織

私が読んでいる限りにおいてはずっと非リアリズムを書いてきて、しかし以前は確か恐竜だとか悪魔みたいなものとか出てきたことを思えば、この作家ずいぶんと洗練されてきたなあ、と一読して思う。分かりやすいというか大胆というか乱暴というかそういう非リ…

『すばる』 2011.7 読切作品

私が住んでいるところの一階に、無責任にも毎日定刻に野良猫に餌を与え近所にフン害・尿害・夜中わめき声害などを撒き散らしている中年男がいるのですが、シャツからパンツ、アウターまで全身ユニクロです。 というのが何故分かるかというと私もユニ服少し持…