『すばる』 2011.7 読切作品

私が住んでいるところの一階に、無責任にも毎日定刻に野良猫に餌を与え近所にフン害・尿害・夜中わめき声害などを撒き散らしている中年男がいるのですが、シャツからパンツ、アウターまで全身ユニクロです。


というのが何故分かるかというと私もユニ服少し持っているからで、で上記のことが少しばかりきっかけにもなったのですが、今もっているユニクロの服で靴下以外を売ってしまおうと思って、無印だとかそういう他ブランドのも含めつつオフハウス(ブックオフのリサイクル屋バージョンて感じの店)にもっていったら、10着以上アイテムあったように思うのに、買い取り価格が30円でした。ガソリン代にもならんがな。
ブックオフに本をもっていったときも驚きましたが、古着の安さはハンパないですね。大手百貨店の1階〜3階くらいで商売しているような、私が所有なぞまったくする気もないブランドもの以外は、持ち込むだけ労力の無駄っぽいのですが、かといって捨てるのもなんか気がひけます。


天声人語っていう、昔は試験問題などにもよく用いられたのに、90年代の左派凋落以降はとくに、ある種の鈍さの代表というかいまや誰も読まないようなコラムがあるのですが、ガレキ問題でまたテキトーにお茶を濁してましたね。
さいきんは思い切って増税も主張したりする朝日がこの問題でどういうスタンスを取るのか興味があったんで、社説とかも毎日ではないもののチェックしていたのですが、これはまあ、予想通りというか。ほんとブルジョア新聞ですな。ええかっこしー。
被災地が困ってるのも分かる。放射能の心配も分かる。結局は行政の対応が悪いんだ。だとさ。いずれにしても知恵を出し合って事をすすめていかなきゃみたいなことも書いていたけど、一定以上汚染されたものは持ってこない+処理場近辺の線量はきちんと計る+線量上がったら止めるっていうような説明をどこの自治体もしているんじゃないかと思うんですが、これで納得しようとしない人にはもう何言っても無駄じゃないですかね。ほかにどんな「知恵」があるのか知らないけど、どうせならそれ考えてからこういうコラムは書いて欲しいものです。首都圏と宮城県岩手県は事故原発からの距離はほとんど変わらないんだから、首都圏の落ち葉とか枯れ木を燃やして岩手宮城のガレキを燃やさないのは差別じゃないの?とは、新聞にはそこまで書くことまでは期待していないですけど。地方で選挙があるっていっちゃ3、40%しか投票いかなかった人間が、いまさら行政への不信だのよくいうよ自分が作り上げ加担してきたシステムじゃんか、とは更に書けないでしょうけど。
こういう市民と市民の利害が対立するような案件では、政治家とか行政とか大企業ってのは、格好ばかりつけたがるブルジョアジーにとっちゃほんとうに都合の良い「悪」なんですね。