2011-09-12から1日間の記事一覧

『日本の大転換(上)』中沢新一

上下あるうち上だけ読んで評価を下すのはアンフェアかもしれないが、下編を読む気がしないので今記しておく。 恐らく下編でも原発反対の論陣を張るんだろうが、説得力云々のまえにここまで壮大な話をしなければならないのか、という思いしかない。やや唖然で…

『乳海のナーガ』中上紀

奥泉光のは超短編で、いつものノンフィクション風に書かれたフィクションだから、この号のすばるで一番読み応えがあったのはこの作品か。 それでも面白くはない、という。 「父」が出てくるので、また私小説ぽいんかなあ、と思ったらその父は画家であって、…

『垣根のむこう』甘糟幸子

こういう作品が載っているのをみると「すばる」再び定期購読する日も遠いなあと思う。 これもまた主人公に感情移入できないのだが、上記の作品と違って意図したものではないだろう。30代の女性という設定だが、とくに恋人もおらず特技・資格もなく貯金もな…

『群魚のすみか』米田夕歌里

評価を普通としたが、これはあくまでこのブログを始めた当初きわめて安易に考えたランクにしたがっているだけで、まったく普通ではない小説である。こんなパターンははじめてといっても良いかもしれない。記憶力に衰えが生じているかもしれないんだけれども…

『すばる』 2011.6 読切作品

最近冷蔵庫というか野菜室のなかに1年近く放っていた山芋を摩り下ろしたのですが、やや水気がなくなっていたものの普通に食べれました。 9月は私にとっては何かある季節なのですが、相当昔のちょうど今頃付き合い始めたひとがケンタッキーを食べたことがな…