2009-06-08から1日間の記事一覧

『熱帯の夢−コスタリカ紀行−』茂木健一郎

じっさいにその現場に行く前の前置きが異様に長く、そしてテレビのドキュメンタリーのようなへんに格調を気取った文章。残念ながら、すっかり読む気を無くした。よって評価不能。 「コスタリカは遠かった」よ。相変わらずね。

『ターミナルライフ/終末期の風景』西成彦

カフカの変身ってこういう視点から見るのか、と、だとすれば非常に今日的だなあ、と面白く感じた。カフカを読んでいない人でもついていけそう。

『鉄道、そして文学へ』川本三郎

なんだこりゃ。とくに前半。松本清張の作品のここには○○鉄道が出てきて、この作品には××鉄道が出てきて、とただ羅列的に書かれているだけで、何が面白いのかさっぱり分からない。しかも映画の話は余計だし。ビュッフェが列車から消えたからって「こんな大人…

『ニコニコ時給800円 其ノ壱マンガ喫茶の悪魔』海猫沢めろん

その弐以降もあるのだろうか。色々マンガについて固有名詞が出てくる所などこの作品の面白さの一つだろうが、それほど詳しくない人にはその面白さが伝わりにくい所はある。戯画的に過ぎるきらいがあったので、評価は低くしたが、毎月の文芸誌のどこかに必ず…

『水際』日和聡子

たんなる幻想的モノローグもの。毎月の文芸誌各誌のどっかにはこの手作品が載っている、そんな作品。というわけで、こういうのを面白く感じる需要は認めざるをえないが、私は飽き飽き。驚きがない。

『さようなら神父さん』中沢けい

神父さんが殊更情緒的ではない所だけが面白く、真実味を感じる。

『左へ』天埜裕文

最初から最後まで緊張感が持続している。単純な捉え方をすると妄想系という事になってしまうのかもしれないが、この作品はちょっと違うのではないか。むろん、やっぱあいつはダメだよ、というバイト仲間の声が主人公に実際に聞こえているわけでもなければ、…

『すばる』 2009.6 読切作品ほか

えー何やら麻生とかいうテレビでよく見かけるダミ声の人が吉祥寺の駅前で「戦うべきときには戦わねば」とかふざけた事言ったようですが、同じ時間に吉祥寺を散歩とかしていなくて良かったなと思います。もし出くわしていたら、「お前が先ず行けバカ」とか、…