2011-02-04から1日間の記事一覧

評価不能『権力の娘』原田ひ香

この作家のことはずっと悪く書いてきたけれど、こういう作品を書かれたら私が悪いと認めざるを得ない。すみません、ジャンル違いでした、と。 今のそれは知らないので一昔前としておくが、少女漫画か民放のテレビドラマかなんかの原作みたいだ(しかも、その…

『筋肉のほとりで』荻世いをら

何が書きたいのか、理解不能。 物理的な「力」が必要とされていないような時代に、筋肉を鍛えるといういっけん無意味な行為に没入してしまう様が、実存を奪われた現代の若者らしい、などと無理やりな感想を述べることが全く出来ないわけではないけれども。し…

『第三紀層の魚』田中慎弥

これまで読んだこの作家の作品のなかではベストの出来。しかし同時に、田中慎弥らしさも若干希薄。つまり、そういう事だ。田中慎弥らしさというものにオリジナリティは認めつつも、結局好きではないんだな、と。らしさが希薄になれば評価しちゃうわけだから。…

『すばる』 2010.12 読切作品

近所の猫が私のバイク置き場の陰を小便する所と決めたらしく、臭くて仕方ないので、見かけるたび全速で追い回したり棒切れ叩きつけたり周りに近所の人がいないのを確かめて「シャー!!」とか威嚇して恐怖感を味わわせているのですが、なかなか止みません。毒…