2011-01-06から1日間の記事一覧

『文學アジア 3×2×4』

個別に項目立てるのは面倒なので例によってまとめて書こうと思うが、第一回よりずっと面白かったのは別に島田雅彦が書いていないからではない。今回は韓国作品もわりと読めたし、岡田利規も悪くなかった。全体として感じたのは日本の作家がよりミクロな世界…

『北極を想う日−雪の練習生第三部−』多和田葉子

一部二部はなんとも得体のしれない感じだったが、人間に育てられたシロクマが人の心を持つばかりではなく、人として振舞うようになるそんな話のようである。つまりはシロクマが新聞読んだりパーティに平気で出たりするのだが、前半で二人の人間が小熊を育て…

『苦役列車』西村賢太

私が知る限りの西村作品は、文学にのめり込んでからの話ばかりだが、これはそれ以前の話。だからといって、これまでに比べとくに工夫のある作品ではないが、面白いものは仕方ない。面白い。 基本的には日雇いと安宿の往復の日々なのだが、自分ではこういう生…

『新潮』 2010.12 読切作品

今度の仕事ではスケジュール管理が必要かなと思って無印でカレンダータイプの手帖を買ったのですが、わずか一週間後に同じものが値引きされているのを目撃してしまいました。 一年を振り返る事などしないと書いた手前あれなんですが、最近の最も大きなニュー…