2010-07-15から1日間の記事一覧

『やらかいうつわ』青山真治

小説に猫だの犬だののペットについての話を中心に書かれるのは、幼い娘や息子の写真を印刷した年賀状をもらうのに似ている。 本人たちにとってかけがえの無いものだというのはそりゃそうなんだろうけど、入り込めない感じ。 むろん青山真治らしくネコだけで…

『彼女のカロート』荻世いをら

決して面白くはないがしかし、あまり悪く書きたくない、そんな感じ。 この小説もまた上記の小説に同じくわれわれは主人公に近寄りがたい。がしかし、それは意図して行われている。この違いはとても大きく、そしてこの小説を純文学たらしめているものだ。 と…

『ライナスの毛布』堂垣園江

『すばる』らしいっちゃ、らしいんだけども、純文学作品なのこれ?という作品。 主人公の悩みとやらも独我的というかひとりよがりというか、ときにナルシスティックな匂いすら漂い、殆ど読み手に近づいてこない。だいいち今のこんな世の中で商売に失敗してお…

『すばる』 2010.7 読切作品

コメント欄にも少し展開があったので、ワールドカップの話のフォローですが、GOALテンディングが検討されるようですね。遅すぎますが当然でしょう。 それにしても案の定、手でとめた南米の国では、その選手はヒーローらしいですね。 こういう所がまさし…