2010-05-24から1日間の記事一覧

『1968から2010へ』高橋源一郎×小熊英二

『文學界』でいちばん面白かったページ。なかでも小熊英二が、吉本隆明への自身の評価がなぜ低いかを、臆面も無くバラしてしまう所が面白い。なるほどそういうひとつのルサンチマンめいたものがあったのね、と。 この対談、終始高橋源一郎に飲まれていて、つ…

『妻は夜光る』井村恭一

んー・・・・・・。非リアリズム小説として、手堅いというか、破綻無いひとつの世界が築かれていて、読ませるものもあるのだが、あまり記憶に残るものがないなあ。こういう小説に慣れてしまったんだろうか。 むしろ綻びとかになっても良いから、過剰さ、はみだし、…

『東の果て』松波太郎

なんかこの人のスベり方というか、ハズし方も気にならなくなってきて、逆に面白く感じるようになってきている。最新号のすばるでもこの人は書いているくらいで、活躍するのも当たり前なのか。例によってつまりは私に見る目が無かったということ。 まず、主人…

『赤』花村萬月

新人賞の選評で結構きつい事言ってるからどれほどかと思えば、なかなか読ませる手堅い話を書く人だ。主人公と縁のある飲み屋に因縁をふっかけてくる奴が、死ぬはずのないところで死んでしまうシーンなんかはじつにスリリング。 がしかし、この人の作品ってた…

『タイニーストーリーズ3』山田詠美

相変わらず。つまりGIの話以外はさほど面白くもなければ記憶にも残らない。

『文學界』 2010.5 読切作品ほか

プロレスの話をしましたが、そういえば、プロレスラーは何でぶよぶよした体型をしているかというと、脂肪を厚くすることで怪我を少なくしているんだというのを聞いたことがあります。またこれも伝聞ですが、プロレスなんてショーだからというわけで、道場破…