2008-01-10から1日間の記事一覧

備考

「いのち」というテーマでの短編、まだ他にも何作かありましたが、河野作品以外のものは時間が余っていても読まないと思います。

『嫌な話』前田司郎

時間があったので読んでみただけ。まさしく"独り善がり"と言えるような人物の事が、これまた独り善がりな文章で記述される。一人称だからそれで整合性が取れているのだが、最初の1ページから何ともウザったくて何度も読むのを止めようと思ってしまう。しか…

『朋友』岡松和夫

大学で同級だった人間が、就職後若くして急死し、友人たちがその彼を偲んでいろいろ思いだす話。友人のひとりに左翼運動に熱心な人物がいて、その手の、私が好きそうな話も少しだけ出てくるのだが、雰囲気をちょっと伝えるだけ、という感じ。急死そのものに…

『五月晴朗』原田康子

末期ガンの夫との最後の何ヶ月かを、作家を職業とする妻の視点から描いた話。抜群に読みやすい。掘り下げた心理描写や凝った比喩表現を省いたものとなっているが、心境とか感情が老年にさしかかってより単純化していくものだとすれば、これがかえって自然だ…

『群像』 2008.1新年号 昨日の続き

最近やや暖かめの気候と感じます。まるで私が厚手のコートを2ヶ月待って半額で買ったのを待っていたかのようです。 今日は昨日の続き。しかも内容的には薄いです。