2007-10-15から1日間の記事一覧

『天登り』村田喜代子

元気なリタイア老人たちの第二の人生シリーズとでも言おうか。前には確かヘンな旅行マニアおやじが出てきたのでそれなりに面白かったが、今回は山で自給自足をする老人の話。パソコンもなかなか使えたりする。 あまり変わった人たちという感じはしないところ…

『目覚めた後の夢』辻 仁成

短いという全くそれだけの理由で読んでみたが、意外と読めるので驚いた。少なくともこないだ読んだ議員のやつより読める。辻の小説をまあまあ読めると感じてしまうくらい最近はひどいものを読んでたという事だろうか。だとしたら、ちょっと暗い気持ちになる…

『ネバーランド』(7)藤野千夜

いぜん酷評したことがある藤野さんだがゴメンナサイというか、なんかこの作品に関しては、そこそこ面白さを感じた。 付き合うのがこの男性でなければならない事を、その気持ちや理由をストレートに言葉で描写するのではなく、男性の行動を描くことによって「…

『修道女志願』小川国夫

さきの大戦のころの話で、修道院に志願する女性をその弟の目から描いたもの。自分の資質を理解するのがあまり器用でない姉と、それを分からない周囲への少年の反発を描いている。 もともと奔放な資質をもった女性が、そのことを分からず、逆に、結婚の失敗を…

『新潮』 2007.10 拾遺

そういえば『群像』の11月号がやたらと入手しづらいのはなんででしょうか? いつもの本屋に無くて、繁華街の大型書店に行っても無くて、辛うじて中型書店に一冊だけあったのを手に入れましたけど、発売一週間の雑誌でこんなに疲れるとは。半日がかりですよ。…