2007-02-12から1日間の記事一覧

保坂のページ

小島信夫について、ただ誉めるだけでは芸がないので、保留するような事もあーだこうだ理屈めいたものつけて、書いてみました。というモノ。 結局小島について何が言いたいのか、さっぱり分からない。 自分が飼ってる猫の系図をのっけて、それについてまた何…

『わが戦前』福田和也

何が言いたいのか、さっぱり分からない。 言ってることがよく分からないというところだけが、小林秀雄を思わせる。 もちろん、もしかしたら重要な指摘なのかもしれないという思わせぶり度においては、小林秀雄には遥かに及ばず、それどころか、愚鈍という印…

『太陽を曳く馬』高村薫

こんな遅々とした話の進み具合で、それでも平野作品の次に間髪置かずに読ませてしまうというのは、いったいこの小説のどこにそんな力があるのだろうか? 文章に何か独特の味があるなあ、とは今回感じたこと。 今回は、法廷に警察官や刑事が呼ばれての具体的…

『決壊』平野啓一郎

今月は、クラスメイトの少女の写真をネットにばらまいた少年のその後が中心。 あれだけ計画的に首尾よく少女の写真を盗み、ネットにアップし、少女にメールしたのに、その後、いかにも怪しげな様子を振りまきながら、少女の家を尋ねてしまい母親に疑われると…

『先生とわたし』四方田犬彦

いきなり2時間近く、この滅茶苦茶長い評論に途中まで没頭してしまう。 由良君美という非常に頭の良い酒癖の悪い人がいて、小林秀雄と吉本隆明と江藤淳を嫌っていた、というのはなかなか面白い。 ぜんぜん知らなかった。 小林秀雄の性格が悪そうな一筋縄では…