2007-02-10から1日間の記事一覧

その他

ところで、辻仁成と桐野夏生については、読む前から時間の無駄と分かっているので(とくに辻)、新潮2月号はもうほぼ終わりかな。 稲葉真弓の、母の病気を機会に田舎に住むという、これもワタクシ小説めいた話は、途中まで読んだ限りでは少なくとも森内作品…

『ジュニエ爺さんの馬車』森内俊雄

ルソーの画集に偶然出会って、それからいろいろあって、またルソーに出会う、みたいな話(だっけ?) どういう話だったっけ、と手元に本がないので思い出そうとして検索したら、感想をアップしている人はほぼ皆無。 つまりは、それくらい印象に残らない。 せ…

『ヘルシンキ』池澤夏樹

池澤夏樹は、昔、9.11に関する彼のエッセイを読んであまり良い印象を持たず、ずっと避けてきた作家。 この短編は、情景描写も、心理描写も非常によくできていて、流石という印象。 ただ池澤というと、コスモポリタンなイメージがどうしても纏わりついてしま…

『ダンシング・ヴァニティ』筒井康隆

期待しないで読んだのだが、あまり面白くなかった。 全然やっていることは違うのだが、ディックの『火星のタイムスリップ』を思い出した。 並行宇宙というほどのものではないが、主人公を含む情景が劣化したような形で何度も反復され描かれるといった内容で…

『新潮』 2007.2 拾い読み

3月号が出てしまって早3日。 『新潮』の2月号の読み落としをチェックする。 元はといえば、2月号に関しては『文學界』なんか買ってしまったせいで、しわ寄せしてしまったのだ。 もう文學界は図書館だけにしておこう、と今の段階では、決めた。