2010-12-03から1日間の記事一覧

『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』西村賢太

新潮のこの号でここで言及するのは、新人賞2作とこの作品だけ。長野まゆみは最近新潮に載った某大思想家の娘の書くものより遥かにクレバーな作品で面白いのだが、言及する手がかりの無いようなやはり純文学なのかな?と思う作品だし、多和田葉子は流石に読…

『ののの』太田靖久

ちらっとこのブログで触れた記憶があるが、新潮新人賞らしい作品、というか。ええ、誉め言葉ではありません。 甲乙つけがたいから二作同時受賞というのが通常の感覚ではないかと思うのだが、私の中での甲乙は鮮明である。 ある過去の事件についての語りから…

『新潮』 2010.11 読切作品ほか

もうそろそろ新年号が発売かというときに、11月号の感想を書こうとしている愚鈍な人間がここにいます。 そういえば、先日この世に生を受けはじめて世論調査なんてもう止めれば、と思いました。設問は菅政権の北朝鮮政策についてなんですけど、いつの間に、…