2008-12-13から1日間の記事一覧

『廃車』松波太郎

残酷だが、上記作品を読んだあとでは、あるいはそうでなくとも、典型的なフリーター小説としか思えない部分がある。木造アパート、コンビニ、そして緩やかな同棲、の世界である。しかし他には見られない個性が全く感じられないわけでもなく、作者は失敗作か…

『射手座』上村渉

今年後半発表された新人賞(と名のつかないすばる文藝ふくめて)の中で最優秀作はこれだろう。ただ全体に低調気味だったので(とくにS潮とG群)、大絶賛とまでは行かない。行かないがしかし、この作品だけが、終わりまで一気に読むことが出来た。夜中に読…

『文學界』 2008.12 新人賞2作品

共学の中レベルの公立の普通高校を卒業した私ですが、この間気付いたのは、同学年の女子生徒の苗字ひとつも覚えてません。殆ど口を利いた覚えがないので仕方ありません。一人だけ、茶髪で滅多に学校に来ない女子生徒と何かのきっかけで口を利いた覚えがある…