2008-02-15から1日間の記事一覧

『太陽を曳く馬』高村 薫

高村が阪神大震災に未だに拘っているのは、そういう情報に疎い私でも最近知るところとなっているのだが、あの年に起ったもうひとつの重大事件にもおそらく高村はまだ関心を抱き続けているのだろう。 その事が非常によくわかる連載である。 前回のサンガのい…

楊逸のエッセイ

あと一歩で芥川賞作家だった楊逸の新潮と群像のエッセイを読んだが、共に面白い。 とくに新潮のほうの、「中華料理」という言葉を大陸にいる中国人家族がどう解釈したか、のあたりが面白い。この言葉に真剣に悩んだ様子がよく出ている。 群像のほうは、中国…

『新潮』 2008.3 連載ほか

ふと思ったのですが、文学作品にはギャンブル、とりわけパチンコやスロットの話があまり出てきませんね。 これだけ国民生活に浸透しているというのに。まあ本好きにとっては、あれほど時間の無駄なものはありませんからね。 かく言う私も、スロットには10…