『おはなしして子ちゃん』藤野可織

この人らしい、というかひとつのポリシーのような非リアリズムな現象をメインにしつつ、今回は、父母と没交渉気味な女の子が、みんなしてイジメていた子にある日復讐され、それを期に自らの傷を見出すという、昨今イジメ問題が騒ぎとなったが、そういう現代的な要素も盛り込んでいて、この作家はうまいなあ、と思う。思うんだが、なんか、さらりと頭をすり抜けていく感じがするんだよ。