『さまよう/助けになる』ブライアン・エヴンソン

どっちの話も面白いなあ。
「さまよう」では、困難であればあるほど信仰が深まってしまうという、本来幸福であろうとする信仰が逆に困難を求めてしまう様を描いていて、そこから離脱する人もふくめて真に迫っている。人間は、傍からみればなんともヘンな生き物だ、ってことだ。
「助けになる」というのは、目が突然見えなくなったひとの振る舞いを通じて、分かり合うことの困難さを感じさせる。とてもユーモアがある。