『沈黙と声』甘糟幸子

丁寧に読んでいないせいでもあり読解力のないせいでもあるんだろうけど、主人公と、山小屋の火事で死んだ人物との関係が最後までよく分からず(義理の母?)、それが気になって、クライマックスである眼の悪い死んだ人物の実子の告白が全く心に響かない。肝心の内容がこれで、誰と誰が女学生時代の知り合いなのかも含めて、関係というディテールをぼかす必要がどこにあるんだろうかと首をひねるばかり。