エセー『サービスエリアは遠い』加藤千恵

文學界』でいちばん面白かったページ。
最近のサービスエリアはけっこうその場の特色が出ていて面白いらしいが、私自身は全く行く機会もなければ行ってみたいとも思わない。ああいう所で食べるラーメンやそばほど不味いものはないという先入観がとれない。
しかしそれでもこのエッセイの面白さは削がれない。
教習所の教官に免許取得の理由を問われて、サービスエリアに行きたいんです、と眼を輝かせて言うなよ!
それ以上に、この駐車練習でのオチ。
むかし免許取りにいって、実技(技能)の最初の時間のゲーセンのレースゲームみたいな機械でただハンドル回すだけの時間で、印鑑をもらえなかった人の話で爆笑したのを思い出した。あまり親しくない人だったけどそれでも爆笑してしまったなあ。すまんかったが、でも仕方ない気もする。