連載終了『ピストルズ』阿部和重

ここ数ヶ月の物語の終盤にかけて盛り上がりは流石というべきだが、期待が強かったぶん、全く不満がないわけではない。末の妹(とその父)の超能力の話の比重が大きくて、街にくらす普通の人々が政治的人間としてどのような残酷を働いたかの様子が思ったほど詳細ではなかった。
しかし総じて楽しませてもらった事は間違いない。全て私の期待の高さのせいで、作者のそれではない。