『安定期つれづれ』伊藤たかみ

この小説のどこにひっかかれば良いのかよく分からない。せっかくブログを持ち出しているのに、そこで書く内容と地の部分がシームレスで少しも面白くない。ちょっと対立しつつでも根底では信頼しつつという「安定期」にある主人公を含む祖父母の関係もあまりうまく描かれているとは思えない。どうも祖母ばかりがイライラしている気配で、主人公は終始善良なのだ。こんなふうに中高年男性というのは身勝手な安楽にあるという事を描きたかったんだろうか。