『戒名』長嶋有

久しぶりにこの人の作品を読んだが、やっぱ抜群にうまい。うまいし、引きこもりながらも祖父母を介護するという面白い人物を生み出した時点でもう半分この小説は勝負に勝っていて、その彼の、「なんでもなさ」が、ちょっと得意げでもあり、照れているようでもある事を却って滲み出している様がなんとも良い。
()つきでちょっとヨロヨロした描写にしているところは、好みが分かれるかもしれない。


以下、おまけだけど、『新潮』2月号を読んでいたら変な見逃せない記述が。