連載終了『骸骨ビルの庭』宮本輝

なんかラストにかけてとくに修羅場もなく淡々と終わって、戦場でいちど死ぬ目にあった人間だからこそ出来たこと、みたいなテーマに関する部分もなんか休載があったりして薄らいでしまった感じ。人情話としての感動があるわけでもない。
根昆布水がどうだとか、オムレツだとかスープの作り方とか、野菜につく虫だとか、そんなディテールだけはなぜか記憶にのこっているのだけど、でもそれだけでも良かったのかもしれない。そういうたくましい人間生活のディテールをテーマにしたと考えれば成功なのかも。