『ドリーム・ベイビー・ドリーム』樋口泰人

ある意味、『群像』の2月号を読んでいちばんショックを受けたページだ。コラ。スプリングスティーンアメリカの長渕剛とは何事じゃ、って実は長渕剛なんてアルバム単位では全然聞いたことないんだけど。もちろん樋口さんに言ってるわけではなくて、樋口さんも同じ思いだったのだろう。
それにしてもその真摯さにおいてはスティーエリクソン並みに「アメリカ」について内省を続けるような人と、ヤマトがなんたらとかいう映画の主題歌を作るような人に例えるとは。全く正反対じゃん。
しかし樋口さん。「ボーン・イン・ザ・USA」のサビしか流さないようなメディアを見て育った人に文句を言ってもしかたないのかもしれません。レノンというと「イマジン」から先へ進まないのが大衆ですし、私だって余り縁がないような芸術家については一知半解してることも沢山あるんでしょう。分かってあげる人が、届く人が一定程度いればアーティストもそれで報われるでしょうし、スプリングスティーンの場合その数は、まだまだケタ違いに多いはず。