『aer』川上弘美

子供が生まれることを文学的に表現してみました、という作品。子供というものがとても自然である様と、自分にとって不自然なモノとしてしか思えない様が描かれるのだが、前者の比重が大きい。「なんか自分はどうぶつなのだ」みたいな。たしかにそれは分かるのだが、自然なことをただそう書くだけなら文学として面白いはずも無く、少し凡庸。ところどころ()内の記述などで面白みを出そうとしてはいるが、空振り気味。