『光の沼』稲葉真弓

都会に住む人間ならではのイナカ礼賛が満載された小説。植物だの小動物だの景色だのと。
ポイントはあくまで都会人から見たというところにあって、決してイナカに定住するような人の視点ではないということ。二箇所に住むことのできるようなごく限られた恵まれた人の感慨など本当にどうでも良いものだなあ、と感じさせる。
沼が不動産としてはどう分類されるかというそういうトリビア的な話があって、そこだけ面白い。言い換えればあそこが無かったら私にとっちゃ紙の無駄そのもの。