『ピストルズ』③ 阿部和重

なんか人物がカタカナ名だし、魔法?みたいな事もでてきて、あの阿部和重が今度はさらによりフィクショナルな世界に挑むのか、と身構えたこの小説だが、なんかいきなり面白くなってきています。
ていうかギャンブルだのホテルだの裏取引だの下世話な話題を書き出して、いつものアベカズらしさ、が出てきたというか。
阿部和重はほんとハードボイルド作家だよなあ、と思う。文章に全く無駄がなく、乾いている感じ。この感じは独特なものではないか。
ところでこの小説、最初連載始めたときは、隔月連載みたいな感じで、連載を隔月でやって前の回の内容覚えてる奴いるの?と思ったんだけど、今月は(以下次号)と終わっていて毎月連載なのだろうか。
であれば、町田康以外に群像にやっとひとつ楽しみが増えるということになるんだが。