『太陽を曳く馬』高村薫

これもなんかテンション高い。旧字体の手紙などを延々と書いているから、そういう印象になるのかもしれないけれども。
内容はといえば、その手紙がふたたびメインで、相変わらず絵画論。話が遅々としているのは今月も変わらない。
絵画論にしてもとても抽象度の高い話が続いていて、すこしばかりの退屈感も正直あるんだけれども、それでも読んでいてなるほど赤い色がそういうふうに感じられることもあるのかもしれないな、などと説得力を帯びてくるところは作者の力なのか。