『私のマルクス』佐藤優

そもそも誰が佐藤優の半生など知りたいと思うのだろう?
という疑問もあるのだが、これが意外にも面白く読めた。
神学部の学生が学生運動とどのように関わったのか、というのは、けっこう面白いテーマである。
マルクスはともかくマルクス主義者は宗教を否定する側にあり、学生運動そのもののバックボーンは言わずもがなその殆どがマルクスなのだから。
アンビバレントだろうなあと思いつつ、それでも抵抗の時代にあるとやはり、神学部の学生であっても、マルクスとは距離をおきつつ抵抗するようである。
学生運動を扱ったものには弱いね、わたし。