2009-04-16から1日間の記事一覧

『ドストエフスキー「未成年」の切り返し』山城むつみ

新潮で読んでいたときからそうだったが、山城氏は、私にとって、難しげに書かずして、それまでに無いような認識を説得力をもって示してくれる、ちょっと貴重な人。 今回のも、『未成年』そのものは読んだことが無いながら(というか私は『悪霊』『罪と罰』し…

『瘡瘢旅行』西村賢太

西村氏といえば、けっこう前になるが『文學界』でのインタビューではやたら構えていて被害者意識ばかりが強そうで、あまり良い印象をもたなかったのだが、1作2作と読んでいくうちに、たんに慣れてしまったのか、抵抗感なく読んでいる私がいる。 今回も例に…

『群像』 2009.4 読切作品つづき

杳子と杏子とを間違えました。これは余りに恥ずかしい間違いです。 いつも私が自分の事足りない足りない言ってるのが、単なる謙遜ではなく、期せずして分かってしまう。これも良いのではないでしょうか。自分のことを「わたしバカだから」といって何かをやる…