2008-10-23から1日間の記事一覧

『赤い蒲団』飯田章

隣の家の元気な犬が元気がなくなりやがて死んでいくまでを語り、そのなかで、それを自分の人生とまたかつて自分が飼っていた犬の死と重ね合わせるリアリズム小説。 生命に執着しないかのように死んでいった隣の家の犬と、執着しボロボロにまで生きた犬とのあ…

『われらの時代』佐川光晴

文句なし。私にとっちゃ掛け値なしの傑作。常にリアリズムで、労働というものを見つめてきた作家だからこそなしえた仕事だろう。 民間で残業代の出ない残業を働いてる人のなかには、公務員を天国で働く人のようにみる人も少しは残ってるかもしれないし、たし…

『群像』 2008.10

やっと群像にたどり着きました。しかも最新号ではありません。(最新号の津村さんの作品は良いですよ!) ところで最近の金融のクレジットクランチですが、対岸の火事どころか、これでグローバリズムが一歩も二歩も後退する大事件だなどと考えてたりします。…