『俺の革命』墨谷渉

この作家は上記の日和聡子の比ではないこの人ならではの作風、世界をもってずーっとやってきていて、もうハズすことがない。にっちもさっちもいかない、あえてがんじがらめに不自由な状況に徹底的に自己を追い込むこと。人間性をなくした世界へ、あえて自ら人間性をなくして立ち向かう強固な倫理がある。たとえば「絆」みたいな曖昧な言葉で肝心の構造が覆い隠されてしまうならば、すべて数値で表すような徹底した公平な世界を希求する・・・・・・。必読の作家と思う。