『創る人52人の2011年日記リレー』

ちょい昔の山城むつみ氏の隔月連載が載っている号を除けば、殆ど読み返さないし家も狭いので、大部分捨ててしまっている「新潮」だから、100年保存とうたわれているこの号も100年どころか我が家では2年も保存しないだろう。飴屋法水磯崎新野田秀樹都築響一石上純也伊坂幸太郎杉本博司・・・・・・と冒頭から少し挙げてみたが、このへんの小説家でない人たちのはほんとうに読んでいないし、読む気もまったくない(ひとり小説家っぽい名前があるか?)。
それでも震災の日前後は少し興味があったので、そのへんのはざっと目を通したが、名久井直子氏の日記に、放射能の心配をした盛岡からの親族の電話に被災地はそっちという記述があるのが面白い。放射能という意味では関東のほうがよほど被災しているのだが、少し前に沖縄で青森からの雪を拒否するという馬鹿げた出来事があったが、ここにもその源流があるのか、と思う。盛岡から見れば福島から東京のほうがよほど近いのだが、東京からの内的な距離は違うのだ。福島は切断されているから。
もう福島で起こったできごとは311とか言わないで312とかにしたらどうかと思う。