『オフ・オフ・オフ』中島さなえ

話を作ろうと「試みようとするところ」のみしか、評価できる点がない。結果、できた話はいかにも作り話で、しかも単純に教訓的すぎて。これなら話なんかなくても良くて、前の会社をやめることになった顛末や、新聞配達の仕事をもっともっと詳しく書くだけでも、この作品が提示するような単純な教訓を超えるものを提示してくれるはずだ、と思う。