連載終了『高畠素之の亡霊』佐藤優

なんかイマイチな連載だったなあ。連載中盤から後半にかけては、たんに高畠思想のコンメンタールという感じで退屈だった。当時の社会情勢や、高畠氏の活動、また高畠氏に対する論壇や一般人などの反応など、そういう周辺事情がもっと語られれば、少しは面白かったんじゃないか、と思う。例えばファシズムというのは、昭和20年以前ではそれほど悪い事を意味するものではなかったことなどは、高畠氏だけでなく、当時ファシズムについて述べられた別の人のものなんかも参照しつつ語るとかね。