『鳥の眼・虫の眼』相馬悠々

編集後記みたいなものかなあと勝手に相馬氏のことを推測していたら、少なくとも新人賞応募作の下読みをしたことがあるひとであることが判明。まったく外部のライターではないようだ。
というのは、半径10メートルの世界しか多くの新人賞応募作は書いていないと難じているから。
気持ちは分かるけど、でも半径10メートルに徹底的に拘る事で世界に繋がるんだからそれでいいんだよね。自分しか読まないものを書いてしまっておくわけじゃないんだから。
半径10メートルの応募しかないという事は、それが彼らにとって切実なんだからそれでいいんだ。半径10メートルか10キロかじゃなくて、それがそのひとにとって切実なのか否かだよね。そうでないと、永田洋子と一緒で、恋愛よりも革命ってことになる。
極論すればたとえば悩み多き思春期の若者が、老後問題とか地域格差の問題で小説書いたら、なんか違うよって思うよね。


8月号で言及しなかったもの。