『夙川(しゅくがわ)事件―谷崎潤一郎余聞』小林信彦

ここに出てくる私の存在感が希薄で、彼がどうして年長者の翻訳者が嫌で、若い者が欲しかったのかが伝わってこない。これだけ読んだら別に年配の翻訳者でいいじゃんという。昔の文壇の内幕、というかたんに出版界の内幕なんだが、その興味も薄い。