『批評の肉体性を聴く』茂木健一郎+白洲信哉

小林秀雄は深い、よく分かってる、という事がひたすら繰り返されるだけ。とくに茂木氏などはもはや信仰告白であって批評意識がまず感じられない。(残りは、ファンでもなければ興味の沸かない私生活における四方山話。)
たとえば音楽に関する批評などはなかなか言語にし辛く、この演奏はとにかくすごい、としか言えなかったりするが、小林秀雄だったらもっと何かあるだろうに、と思ってしまう。この対談を読んでCDを聴こうという気には全くならなかった。今も私の新潮の裏表紙にあるCDのビニールは破られていない。