『ろくでもない残像』広小路尚祈

幼い頃見世物小屋で見た蛇をかじる女の姿が忘れられず、付き合ってる女性にその再現を求めたりする話。
文章的によく書けているし、女性への距離感が以前読んだ広小路の小説と同様のものの気がして、らしさも感じるのだが、なんか設定とか話の持っていき方が典型的な純文学だよなあ、と思う。それが一番残念。ただし、この人はもっと可能性ある筈という所はキープできてはいる。
幼い頃の見世物小屋って言われてもリアリティある人どのくらいいるんだろう。