『常夏の豚』矢作俊彦

食をめぐる問題とか、地方経済の惨状の問題とか、内面好きの文学好きが避けて通るような社会政策的テーマを扱うのは大いに賛意を表したいんだけど、あとはこの現実離れしたドタバタが楽しめるかどうか。
ブタを擬人化しているところとかも含め、私はあまり楽しめない。
ストーリーが掴みづらく点と点がなかなか線で結ばれないというか、矢作という作家にはときどき、読者にけっこう高いハードルを要求するようなところを感じるなあ。