『臈(らふ)たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』第3回 大江健三郎

浮かれ気分の大江氏なんて眼中にないかのごとく女優とプロデューサーが寝てしまったりして、いよいよ性的なテーマが前面にでてきた印象のこの作品なのだが、その性的な問題を、たんなる個人の問題に還元するのではなく、政治の問題とするような−国家とか支配とかもテーマとして語られそうな雰囲気。
前面にでてくる行為じたいは180度違うものの、やはり、大江という人は江藤淳と非常に近い人なんだな、と思ってしまった。