『老国道』リービ英雄

良く見る名前で有名な作家ではあるけれど、読むのは初めて。
中国の古い国道を通って農村地帯を通過し、日本軍戦勝記念館(みたいなもの)を尋ねる話。話とはいっても筋みたいなものがあるわけではなく、農村地帯と、そこを訪ねるのを嫌がる都市部の中国人青年の描写でほぼ終わり。(短編だからこんなもんか。)
それにしても中国モノは多い。農村地帯を描写したものはこのあいだ何か読んだ記憶はあるし、中国を舞台にしたというだけならここ半年で三作か四作は読んでいる。そしてそこに出てくる中国人はみな日本人とほとんど変わらぬ近代的心性を持っていて違和というものがほとんどない。そんなもんなんだろうか。