『宿屋めぐり』町田康

たんに芝居の援助をめぐる金銭的なやりとりの会話を、よくここまで面白く書けるよな、しかし。
んでこの主人公は、大きく出てはすぐに反省する。このへんのキャラとしての面白さもあるし。
主への内省的な問いもあってすこし宗教的なテーマの臭いなどもあるのだけれども、そういう堅い事は考えずにとにかくこの、どういくのか予想もつかない文体を楽しむだけで、充分この作品は私にとって価値がある。